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AImusiC 歌詞/オーディオ編集:K.SichiRi

邊暮之介/花篇a-i







はずかしながら たとえれば
野に咲く目立たぬ 花がいい
ひとときひらいて
ひっそりしぼむ 花がいい
 やわな野郎で 目障りな
 鴉蜻蛉でござんすが
 てまえ流浪の邊暮之介

花なら ほんの小粒でも
咲けば目をひく チョウもくる
つかのま夢見る
姿にほれる 女もある
 生まれ在所はあばれ川
 利根の佐原は花あやめ
 おんな苦手な邊暮之介

隠れてひとり咲く花の
踏まれてつぶれて 枯れるとも
雨風いとしみ
土へと還る 律義さよ
 闇に乗じて 消えていく
 臆病者とは大違い
 詫びて 草鞋の邊暮之介 


 拙者 刀は飾りもの
 仇討ち 助太刀 頼むなら
 ほかをあたって むむ…暮之介

暗闇半兵衛a-i







よしずを透かしてうかがえば
通りをひよっこ引かれ者
馬上 後ろ手 緊縛の
からだをぐいっと立て直す
どんな沙汰やら ぶざまをさらし
わが身に覚えの半兵衛も
怖気づくわな 鈴が森


たもとを風にふくらませ
腕組むやくざな岡っ引き
境の橋行く商人(あきんど)を
呼びとめ えらそにさぐり顔
ふいと目が合い 小皿を鳴らし
するめをちぎった半兵衛の
にわか変化(へんげ)の草芝居


長居は無用さ 品川も
あしたは丸子か 御酢(おす)街道
今晩かぎりの世迷い言
聞いてりゃ女はもと賊徒
二十日鼠と名乗って笑う
たたみ目むしりの差し向かい
月が邪魔する さされ酒

ナメコアンの奇跡



おれたちナメコアンの町は
あきれるほど 薄っぺら
地上のすみの またすみっこに
画びょうでとめた 町なんだ(ホー!)
風が吹くたび ひやひやするぜ
もしも町ハズレが めくれあがって
火がついてみろ(ヘイ!)
町はいちころ たちまち 灰になる

おれたちナメコアンの町は
いつでもカジみたいだぞ
いねわら もみ殻 豆のつるやら
野やきのケムが 立ちのぼる(ホー!)
トンビもノスリも ケムたがって
ああやだこんな町 ピーピー鳴いて
森へ逃げ込む(ヘイ!)
森だってナメコアンの 町なのさ

おれたちナメコアンの町の
夕暮れどきはやけっぱち
まっかにおきた 備長炭が
ゴロゴロしてる 空だよね(ホー!)
やけどしそうな夕焼けだ 
今夜の月はチョイ 焼きすぎだろう 
なんだか ふきつだ(ヘイ!)
月が燃えたら ふたごの 太陽だ 

おれたちナメコアンの町じゃ
やたらつるんで ぐちばなし
「ザムザみたいに 毒ムシになって
だれかをブスっと刺したい」なんて(ホー!)
アリの一匹 つぶせない
赤アリはとことん 踏みつぶすけど
踏みつぶされず(ヘイ!)
生きてるナメコアンこそ 奇跡だぞ

NAZUMI Kozoh








夢か疾風か 大江戸揺らし
闇にまぎれて 駆けぬける
尻を端折って 頬っかむり
脚絆 手っ甲 紐足袋はだし
ゴマの蠅よりちょいマシか 
ねずみ小僧と ねずみ小僧と
人は呼ぶ       


五尺そこそこ身の丈 さらに
縮め しぶとく 忍び込む
大名屋敷の御金蔵おかねぐら
狂い咲きやら 地獄の花を
摘んで世間に散らすのさ
跡は残さぬ 跡は残さぬ
風になる


おれを獄門 首刎ねるなら
粋なきものに薄化粧
おちょぼ口には 紅を差せ
けちな鼠と 天から承知
男次郎吉 逝く空は
燃える皐月の 燃える皐月の
小塚原

花よ、おやすみ


①女声   ②男声




ステージがおわったら
疲れてる ただの女
うれしいわ 花束も
楽屋にひびく 拍手も励み
でもね こわいのよ
自分が見えていない
針をなくした 時計草なの
咲いているのに とても寒いわ


あのせりふ あのしぐさ
演じてはきたけれど
わすれたい なにもかも
ほんとのわたし 取り返したい
そうよ あやつりの
人形じゃないはずよ
生きて いちりん 時計草なら
色も香りも 枯れるときまで


どうぞ おねがいよ
涙は覗かないで
きょうで最後の スポットライト
消してください 心 おやすみ

夢を見ないで 花よ おやすみ

時を打たない 花よ おやすみ

神々とすれちがう午後





眩暈するほど耳を撃つ
蝉しぐれがハタとやむ
夏の午後は時がかすみ 
生きる意味がうすれ始める

街を歩けばいつかしら
神さまとすれちがう
だけど きみは気づかない
かぶりなおした帽子が風に飛ぶ
帽子はどこへ
ああ 神さまの腕に

くずれ館の屋根にきて
カラスたちも身じろがぬ
夏の午後は夢がかすみ 
生きる意味がついになくなる

そぞろ歩きのまぶしさは
虚無にいたる目くらまし
泥の河をくぐり抜け
青い海へと 命をうつ向かせ
流れるままに
ああ 海鳥は飛ぶのに

街を歩けばいつかしら
神さまとすれちがう
だけど きみは気づかない
胸のボタンがちぎれて空に飛ぶ
ボタンはどこへ
ああ 神さまの袖に

*「青い海へと 命をうつ向かせ/流れるままに/ああ 海鳥は飛ぶのに」の箇所、〈流れるままに〉は〈命〉を表象しているが、曲では対立語の〈海鳥〉にかかっているような、あいまいな表現になっている。曲の自動生成では、いまのところ、文意の無視は行あけが無視されるのと同じレベルでしばしば行われる。

水系都市のエレベーター







街は冷たくぬれている
人は寒々 立ちつくす
移り気もようの迷い路
ムダにまぶしい 行き止まり
水系都市のエレベーターが
ぬすみ見してる だまし絵さ


すすり泣く声 さざ波は
だれの水切り 手なぐさみ 
魚の顔した 古傷が
泳ぐ地下室 出口なし
水系都市のエレベーターに
乗れば さみしさ またつのる


ビルの森から抜け出して
クルーズ船が遠ざかる
鉛色した 陽が落ちて
星は亡骸 夢の骨
水系都市のエレベーターが
硝子のまぶた とじるとき 
 

水系都市のエレベーターは
つらい心の吹き溜まり



*イントロが三十秒。唄い出だしの「街は…」は、いかにもブルースという気配で、聴き取りにくい。ご愛嬌。

どろぼう館の赤い月







赤い月が出たぞ
冗談半分 赤い月
赤い月が出たぞ
どろぼう館の松の瘤
まことかウソか 黒いタネ
背中まるめて選り分けろ
おもての苗の植えつけは
手もとを隠して終わらせろ


赤い月が出たぞ
ほんきが半端な赤い月
赤い月が出たぞ
どろぼう館の妻廂
カラカサタケの風もきて
いきなり家族をのぞきこむ
あなたはどなた 白い顔
どこのだれなの あおい顔


赤い月が出たぞ
口だけ殿様 赤い月
赤い月が出たぞ
どろぼう館の屋根の上
たもとに両手を引っ込めて
やたらに後ろを振り向くな
瓦をさぐる顔をして
梯子を架けろ 月どろぼう

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