■きおろしみなと界隈






流れは大利根 波切り分けて
行き交う乗合 木下きおろし茶舟
浮かれ にぎわう 川みなと
鹿島三社へ もうでるひとと
江戸へ草鞋を つなぐひと
宿で雲行き 見てるひと


東へ十里は鹿島の海よ
南へ七里は成田の御山
みなと木下 宿場町
飯屋で火のないキセルを噛んで
一文銭のうらおもて
投げて占う 旅の空


銚子浦から 木下湊
団平舟だんぺいぶねに 積まれた 魚荷さかな
馬に積み替え  おかを行く
遥か筑波は 男体女体
いっそ気楽な 独り身の
旅でござんす 三度笠