■こわれもの

花を飾ったテーブルが
わざとらしくて いやかしら
ふたりで過ごす 午後の部屋
コーヒーおかわり 淹れましょか
それとも そうね…
ガラスのことばのささやきで  
誘惑されて 毀れちゃうのも
毀れちゃうのも「あり」かしら


「赤い糸…」とか 言いだして
あなた 古風ね 若いのに
テラスを夕陽が染めてるわ
 いいたいことはためらわず
 ぶつけてちょうだい…
ガラスのことばが砕けたら 
身体にささる トゲを覚悟で
トゲを覚悟で うかがうわ


夜はひとりですごしたい
夜をあなたと歩きたい
こっそり占う胸のうち
時計を見ちゃった なんとなく
ごめんね ごめん…
ガラスのことばをちりばめて
今夜の星は ずるい女の
ずるい女の言い訳ね