山は御嶽 木曽川沿いは 木立葉陰にわらじをゆるめ ほおばる茶店の五平餅ごへいもち さんしょがさ、ピリリとね きいてるね 腹ができれば かせ侍が かっぱまとうも粋がって 飯田街道 早打ち駕籠を 追ってきたよな時雨にまどう 女はどこぞへひとり旅 解けそうな絎くけひもが 気になるね てまえかってな心配性も えらぶ旅籠で位負け 奈良井宿から木曽架橋へ 渡るわらべの花かんざしに おもえば妹も年ごろよ 江戸なんか、未練など ねえもんな みやげ藪原 さてお六櫛 抱いて越後へもどり旅