棒
おれは棒だ
ここで折れろといわれても
折れるひざのようなものはない
ひたすら棒だ
融通の女々しさとは
共生できぬ
やくざな棒だ
たとえ助けを乞われようと
つっかえ棒だの
ロープ代わりなどに
なれるものか
ましてや まるごと
棒を貸せるわけが
ないじゃないか
逆立ちしても
寝ころがっても
宙を飛んでも
棒のままだ
乾湿不問の棒だ
ときに ひとは
藪から出てきたと おれを
化け物あつかいするが
藪から棒という
いいまわしには ちょいと
興をそそられるとしてもだ
勝手に棒を持ち出すな
むやみにおれに手を出すな
握られる弱みなど
あると思うか
弱みがあって
棒でいる
と思うか
棒の矜持を
おまえは あたまにでも
喰らいたいのか。