輪番制 西陽が低く 光輪をころがしている舗道で 腕立て伏せをしてるのは どなたかと見れば プラタナスの葉じゃありませんか すっかり枯れて いまからどんなトレーニングも 遅きに失していると 口にしそうになるけれど こらえて 通りすぎようとする おじゃましてます と背中へ手形を捺され 天下の公道で慇懃無礼な だがそっと 靴底をねじり いやいやべつに あいまいに返すと 光輪がおれの足元から 腰へ 頭上へぬけて あしたは かれに代わって おれが当番の 神らしい