さっそく雨をあつめはじめた。 あずまやのスレート屋根が鳴る 未着色の芝がぬれ ごろた石もしめった。 すべてのものの名をながす という理想をせきとめて 無名設計士の影は えんぴつ書きのいすと机に くずれている かすかな寝息のようなものも とおからず、とりのぞかれる。